☕️Kaffitími☕️

世界のパンとお菓子のレシピ。

Boston Bun (ボストン・バン)

上にココナッツのアイシングがかかっている、スパイスの入ったオーストラリアとニュージーランドの菓子パン。伝統的なものだと、生地にマッシュポテトが入っていて、モダンなものになるとレーズンやデーツなどが生地に入ります。20世紀初頭から店頭で売られるようになったようです。スライスしてバターを塗り、紅茶と一緒にいただきます。ボストン・バンという名前の由来ははっきりしていません。ニュージーランドの北部の島では、サリー・ランとも呼ばれています。イギリス発祥の菓子パンの一つに、同名の物がありますが、そちらとは全く別物です。

 

🔸材料(1個分、または10人分)🔸

生地

セルフライジングフラワー

250g(または、小麦粉250g、ベーキングパウダー小さじ3、塩小さじ1を混ぜたもの)

シナモン

小さじ1

ミックススパイス

小さじ1/2

ひとつまみ

無塩バター(室温)

125g

砂糖

200g

マッシュポテト(室温)

250g

2個

バニラエッセンス

小さじ1

牛乳

123g

サルタナレーズン

80g

カレンツ

80g

アイシング

無塩バター(室温)

60g

バニラエッセンス

小さじ1/2

粉糖

125g

牛乳

大さじ2

ココナッツファイン

22g

🔸作り方🔸

  1. 生地を作る。オーブンを180℃に予熱する。20cmの丸型に薄くバター(分量外)を塗り、型の底と側面にクッキングペーパーを敷いておく。
  2. ボウルにセルフライジングフラワー、シナモン、ミックススパイス、塩を振るい入れ、泡立て器で全体が均一になるように混ぜる。
  3. 別のボウルに、目の細かい漉し器などを使って、マッシュポテトを裏漉しする。バターと砂糖を加え、全体的に少しふわっとなるまでよく混ぜる。卵を一個ずつ加え、その都度よく混ぜる。バニラエッセンスを加え混ぜる。
  4. 牛乳を、分量の1/4量加え、よく混ぜる。混ぜておいた粉類の1/4量を加え、よく混ぜる。牛乳と粉類を交互に入れて、その都度よく混ぜる作業を、あと3回繰り返し、生地によくなじませる。牛乳と粉類が生地によく混ざったら、サルタナレーズンとカレンツを加えて混ぜる。
  5. 準備しておいた型に生地を入れ、スプーンの裏面などを使って表面を平す。オーブンで45〜50分、または表面がきつね色に色付き、生地に竹串を刺しても生焼けの生地が付いてこなければ焼き上がり。オーブンから取り出し、型に入れたまま10分冷ましてから、型から取り出す。網の上に出して完全に冷ます。
  6. アイシングを作る。ボウルにバターとバニラエッセンスを入れ、泡立て器で色が白っぽく、クリーミーな状態になるまで混ぜる。粉糖を振るいながら入れ、バターによく混ぜる。牛乳を少しずつ加え、よく混ぜる。もしアイシングが固いようであれば、柔らかい状態になるまで、好みで少しずつ牛乳を余分に加える。
  7. 完全に冷めたボストン・バンの生地の上に、アイシングを乗せて平し、その上にココナッツファインを振りかける。

Գաթա (ガタ)

アルメニアの甘いパン、またはペイストリー。伝統的には、西方教会の祝日である聖燭祭の饗宴で食べられますが、他の祝祭や、コーヒーブレイクやティータイムのお供にもなります。アルメニアの町や地域それぞれに違った種類のガタがあるほど、形やサイズが様々で、きれいに装飾されているものもあります。コリッツ(小麦粉とバターと砂糖で出来たフィリング)が入ったガタがとても人気があり、他にもナッツ類のフィリングが入った物もよく食べられています。また、フランスのガレット・デ・ロワの様に、ガタを焼く前に生地の中にコインを入れ、複数人で食べ分ける時に、自分のガタの中にコインを見つけた人は幸運に恵まれると言われています。

 

🔸材料(約20cmの丸型、3個分)🔸

生地

小麦粉

500g

牛乳

220g

はちみつ(または砂糖)

80g(砂糖の場合は50g)

ドライイースト

7g

5g

溶かしバター

30g

1個

バニラエッセンス

小さじ1

フィリング

溶かしバター

60g

砂糖

100g

小麦粉

62g

クルミ(好みで)

40g

ひとつまみ

バニラエッセンス

小さじ1

仕上げ

1個

牛乳

小さじ1


🔸作り方🔸

  1. 生地を作る。牛乳を60g測り器に入れ、40℃ほどに温める。そこへはちみつ(または砂糖)を大さじ1杯加え混ぜ、ドライイーストを加えて混ぜる。イーストを活性化させるため、そのまま5分から10分ほど、表面にプクプクと泡が出てくるまで置いておく。
  2. 大きめのボウルに、小麦粉、塩、残りのはちみつ(または砂糖)を入れ、よく混ぜる。真ん中に窪みを作り、そこへ先程活性化させておいたイーストと、溶いた卵、残りの牛乳を入れる。ボウルの中で1分間ほど、粉気がなくなるまで混ぜる。溶かしたバターと残りの牛乳を加えて混ぜたら、ボウルにラップをかけて、室温に10分置く。
  3. 台の上に出し、10〜15分ほど、生地が滑らかになるまで捏ねる。もし生地が固いようであれば、少しずつ牛乳(分量外)を足しながら捏ねる。生地の表面を張らせるようにして丸め、オイル(分量外)を薄く塗ったボウルに入れ、一度生地を入れたらボウルの中で引っくり返す。ボウルにラップをかけて、生地の大きさが2倍ほどになるまで、温かい場所に置いておく(約1時間が目安)。
  4. フィリングを作る。ボウルに砂糖、小麦粉、塩を入れる。溶かしバターを少しずつ加え、粉類と混ざったら、バニラエッセンスも加えて混ぜる。そのまま室温に置いておく。
  5. 一次発酵が終わった生地をガス抜きし、小麦粉(分量外)を軽く振った台にのせ、軽く捏ねる。生地を4等分にし、そのうちの1つを18cmほどの平たい円形になるように成形する。フィリングの3分の1量を、円形に成形した生地の中心に乗せる。生地の縁をフィリングの方へ被せるようにして寄せ、フィリングを包む。生地でフィリングを包んだら、綿棒で21〜24cmほどの円形に伸ばす。伸ばし終えたら、クッキングシートを乗せた天板の上に乗せる。残りの2つの生地も、同様にして成形する。
  6. 余った4分の1量の生地を、35〜40cmほどの円形に薄く伸ばす。細長い棒状に切り、成形し終えたガタの生地の上に飾りの模様をラティス状に付ける。そのままラティス状にしても良いし、それぞれの棒状の細長い生地を捻りながらラティス状にしても良い。円形のガタからはみ出した部分は、ガタの生地の下へ入れ込む。ラップを被せて、生地が2倍ほどの大きさになるまで、温かいところで20〜30分置く。
  7. オーブンを190℃に予熱する。仕上げ用の卵液の材料を小さなボウルに入れて混ぜ、用意しておく。
  8. 二次発酵が終わったら、生地の表面に卵液を塗り、生地の全体にフォークで穴を開ける。予熱が終わったオーブンで30分、または表目がきつね色になるまで焼く。

Adobe Bread (アドべ・ブレッド)

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アメリカ南西部の伝統的なパン。オーブン・ブレッドとも呼ばれていて、アドビ・ブレッド、アドービ・ブレッドとも言います。とてもシンプルな材料で作ることができ、特にプエブロと呼ばれる南西部に住むネイティブアメリカンの人々にとっては、日常的によく食べられているそうです。鶏肉と挽き割りとうもろこしの煮込み料理と一緒に食べると美味しいです。

 

🔸材料(2ローフ分)🔸

ドライイースト

10g

ぬるま湯(ドライイースト用)

60g

ラード、またはショートニング

30g

5g

小麦粉

565g

ぬるま湯(生地用)

237g

 

🔸作り方🔸

  1. ラード、またはショートニングは溶かしておく。
  2. 大きめのボウルに、ドライイーストと、イースト用のぬるま湯を入れ、よく混ぜる。5分ほど置き、同じボウルに溶かしたラード、またはショートニングと塩を入れ混ぜる。
  3. 小麦粉と生地用のぬるま湯を入れ、ボウルの中でよく混ぜる。台の上に出し、滑らかな生地になるまで10分ほど手で捏ねる。必要であれば、打ち粉(分量外)を振る。
  4. 捏ね終わったら、生地を一つの滑らかな丸形に丸め、ボウルに入れ、布巾を被せ、温かい場所に1時間ほど置き発酵させる。
  5. 生地が2倍ほど大きくなったら、拳を使ってガス抜きをし、打ち粉をした台の上に乗せ、5分ほど捏ねる。丸め直し、2つに切り分け、それぞれを丸め直し形を整える。天板に乗せ、生地の表面に薄くオイル(分量外)を塗る。布巾を被せ、温かい場所に15分ほど置き発酵させる。好みで、発酵が終わったら表面に浅く切り込みを入れる。
  6. オーブンを200℃に予熱する。
  7. 予熱したオーブンで50分ほど、または生地が茶色く色付くまで焼く。焼き上がったら網の上などに置き冷ます。