酵母発酵させた、イランのフラットブレッドの一種。フラットブレッドの中でも、厚いタイプのものの1つとされています。このパンの名前は、直訳すると「バルバリーのパン」となり、バルバリーとは、中央アジアのアフガニスタンを中心に居住するモンゴル系民族、ハザーラ人を指すペルシア語の古い用語です。ナーネ・バルバリーは、最初にハザーラ人によって焼かれ、イランのテヘランに持ち込まれ、18世紀末ごろに人気を博しました。今でもイラン系アゼルバイジャン人たちの間では特に人気とされているようです。イランでは今も、このパンは「ナーネ・バルバリー」と呼ばれていますが、ハザーラ人達は「نان تنور(ナーネ・タヌール)」(タンドールのパン)という名前で呼んでいるそうです。アメリカとカナダにおいては、「ペルシャン・フラットブレッド」(ペルシアのフラットブレッド)として知られています。通常、表面にはゴマや黒いキャラウェイシードがトッピングされます。焼く直前に、小麦粉と水を混ぜたものを表面にまぶすことによって、焼成後は表面の皮がプレッツェルの表面に似たような感じになるのも、このパンの特徴です。
🔸材料(2枚分)🔸
生地
ぬるま湯 |
380〜400g |
小さじ2 1/4 |
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強力粉 |
505g |
塩 |
9g |
グレーズ
強力粉 |
小さじ2 |
グラニュー糖 |
小さじ1/2 |
サラダ油 |
小さじ1/2 |
水 |
74g |
トッピング
小さじ1 |
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ナイジェラシード、またはポピーシード(好みで) |
小さじ1 |
🔸作り方🔸
- 生地を作る。ボウルにぬるま湯、ドライイースト、強力粉、塩を入れ、よく混ぜる。台の上に出して、滑らかな柔らかい生地になるまでよく捏ねる。
- 薄く油(分量外)を塗ったボウルに、きれいに丸めた生地を入れ、ラップをかける。大きさが2倍ほどになるまで、生地を1時間ほど休ませる。
- 発酵が終わったら、生地を優しくガス抜きし、打ち粉(分量外)をした台の上に乗せ、半分に分割する。それぞれの生地を20〜25cmくらいの長さに伸ばし、薄く油(分量外)を塗ったラップをかけ、30分ほど生地を休ませる。
- オーブンを230℃に予熱する。生地を休ませ、オーブンを予熱している間に、グレーズを作る。グレーズの全ての材料を小鍋に入れて、よく混ぜながら、沸騰直前まで温める。その後は中火にし、とろみがつくまで混ぜる。1分もしないうちに出来上がるので、温めすぎないように気をつける。グレーズが出来たら火から下ろし、少し冷ましておく。
- 生地を優しくガス抜きしなががら、だいたい35cmx5cmほどの長方形になるように、伸ばしていく。クッキングシートを敷いた天板に乗せる。
- 指かスプーンの柄などを使って、縦に4〜5本線を入れる。生地の下まで貫通しない程度に、しっかりと線を入れる。4️⃣のグレーズを生地の上に満遍なく塗り広げ、トッピングの胡麻、そして好みでナイジェラシードやポピーシードを振りかける。
- 予熱したオーブンで15〜18分、きつね色になるまで焼く。焼き上がったら網の上に乗せて冷ます。オリーブ、きゅうり、フェタチーズなどと一緒に食べると美味しい。